今回は、ストレスチェックについてです。

目次
- ストレスチェックの概要
- 令和7年の労働安全衛生法の改正
- ストレスチェック実施マニュアル案
ストレスチェックの概要
ストレスチェックの概要は次の通りです。
・労働者の心理的負担の程度を把握するための医師、保健師等による検査(ストレスチェック)の実施が事業者に義務付けられています。
ただし、常時使用される労働者数50人未満の事業者については、当分の間、努力義務とされています。
・ストレスチェックを実施した事業者は、検査結果を通知された労働者の希望に応じて医師による面接指導を実施し、その結果、医師の意見を聞いた上で、必要な場合には、作業の転換、労働時間の短縮その他の適切な就業上の措置を講じなければならないこととされています。
・国は、ストレスチェックを行う医師、保健師等に対する研修の充実・強化、労働者に対する相談、情報提供体制の整備に努めるものとされています。
留意点
事業者は、常時使用する労働者に対し、1年以内ごとに1回、定期に、次の事項について、ストレスチェックを行わなければなりません。
(1)職場における当該労働者の心理的な負担の原因に関する項目
(2)当該労働者の心理的な負担による心身の自覚症状に関する項目
(3)職場における他の労働者による当該労働者への支援に関する項目。
そして、当該検査の結果の記録を作成し、これを5年間保存しなければなりません。
事業者は、検査を受けた労働者に対し、当該検査を行った医師等から、遅滞なく、当該検査の結果が通知されるようにしなければなりません。
また、面接指導の結果の記録を作成し、これを5年間保存する義務もあります。
面接指導の結果に基づく医師からの意見聴取は、面接指導が行われた後、遅滞なく行わなければなりません。
また、常時50人以上の労働者を使用する事業者は、1年以内ごとに1回、定期に、心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければなりません。
令和7年の労働安全衛生法の改正
令和7年の労働安全衛生法の改正により、これまで努力義務とされていた労働者数50人未満の事業場(小規模事業場)におけるストレスチェックの実施が義務とされました。
令和7年5月14日に交付され、施行日は交付の日から政令で定める3年以内の日とされています。
ストレスチェック実施マニュアル案
厚生労働省は、2025年11月20日、「小規模事業場ストレスチェック実施マニュアル案」を示しました。
現行のマニュアルは、ストレスチェックの実施が義務とされる労働者数50人以上の事業場の実施体制等を前提としています。
交付日から3年以内に事業場規模に関わらず義務化されることから、マニュアル案では50人未満の小規模事業場を念頭に留意点などを記載しました。
令和8年度中の公開を目指しています。
小規模事業場における留意点を整理していくと、ストレスチェックの実施は、労働者のプライバシー保護の観点から外部機関への委託を推奨しています。
しかし、外部委託する場合でも、事業者には実務担当者の選任等、実施体制を整備する責務があることが強調されました。
また、職場環境改善に向けた集計結果の集団分析は、労働者のプライバシー保護の観点から個人が特定されない方法で実施します。
10人を下回る場合には個人が特定される恐れがあり、原則として集団分析は行いません。
高ストレス者に対する医師の面接指導については、50人未満の事業場は産業医の選任義務がないため、登録産業医が配置されている地域産業保健センター(地さんぽ)を無料で活用できるとしました。
このほか、実施結果の労働基準監督署への報告は、労働者数50人以上の事業場に義務付けられており、50人未満の事業場は不要とされています。
ただ、ストレスチェックの対象者の基準(契約期間1年以上など)と報告の要否の基準となる常時使用する労働者の定義が異なるため、50人のカウント方法には留意を求めました。
参考 厚生労働省 小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.mhlw.go.jp/content/11303000/001592574.pdf
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