健康保険の被扶養者認定の年間収入の算定対象見直し

厚生労働省は2025年10月1日、健康保険の被扶養者認定について、年間収入の基準額の算定対象を見直す方針を示しました。

目次

  1. 被扶養者の認定要件
  2. 時間外労働手当、休日労働手当などは年間収入に含めず
  3. 認定の適否は労働条件通知書等で確認

被扶養者の認定要件

被扶養者の認定における年間収入要件は、130万円などの基準額未満であり、かつ、今後その収入が見込まれないことに加え、(1)認定対象者が被保険者と同一世帯に属している場合は、被保険者の年間収入の2分の1未満である、(2)認定対象者が被保険者と同一世帯に属していない場合は、被保険者からの援助による収入額より少ない場合に被扶養者に該当します。

いわゆる「130万円の壁」というのも、この基準額の一つが130万円であることから来ています。

そして、この算定対象となる収入は、認定対象者の過去の収入、現時点の収入または将来の収入の見込みなどから、今後1年間の収入の見込みにより判定するとされ、時間外労働に係る賃金などを含む、あらゆる収入が対象となっていました。

※認定対象者が19歳以上23歳未満であるもの(被扶養者の配偶者を除く)の場合、150万円未満となる。

※認定対象者が60歳以上の者、またはおおむね厚生年金保険法による障害厚生年金の受給要件に該当する程度の障害者である者の場合は、180万円となる。

時間外労働手当、休日労働手当などは年間収入に含めず

このたび、厚生労働省は新たに、「労働契約内容による年間収入が基準額未満である場合の被扶養者の認定における年間収入の取扱いについて」(令和7年10月1日保保発第3号・年管管発第3号厚生労働省保険局保険課長および年金局事業管理課長連名通知)を発出して、この取り扱いを変更しました。

労働契約に明確な規定がなく、契約締結段階では見込むことが難しい時間外労働にかかる賃金等により、結果的に年間収入が基準額以上になった場合であっても、その収入が社会通念上妥当な範囲にとどまる場合には、これを理由として被扶養者としての取り扱いが変更されないことを明確化しました。

現状では、年間収入が130万円を超えると被扶養者の認定を外される可能性があり、就業調整をする者もいます。

認定対象者の就業調整を回避するのが狙いで、令和8年4月1日から適用となります。

改正前改正後被保険者の賃金要件(参考)
基本給・諸手当
通勤手当    家族手当など×
時間外労働手当 
休日手当など
××
賞与など×
不動産収入
事業収入
年金収入など
×

〇:算定対象になる収入   ×:算定対象外の収入

認定の適否は労働条件通知書等で確認

保険者が行う被扶養者認定の適否は、事業主から交付された労働条件通知書等の労働契約の内容がわかる書面の添付と、認定対象者に給与収入のみである旨の申し立てによって判断します。

労働契約が更新された場合や労働条件に変更があった場合には、被扶養者にかかる確認を実施することとし、労働条件の変更の都度、その内容がわかる書面等の提出が必要となります。

なお、給与収入以外に他の収入(年金収入や事業収入等)がある場合における年間収入の取り扱いについては、これまで通り変更はありません。

今回は、 健康保険の被扶養者認定の年間収入の算定対象見直し についてでした。

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