目次
- 社労士試験の概要
- 問題を解く順番の工夫
- 何をスルーするか
社労士試験の概要
社労士試験に合格するための時間管理とメンタル対策とは 何でしょうか。複数回社労士試験を受けましたが、合格した年(令和5年 第55回試験)に、どんなことに気を付けて問題を解いたかについて書いてみます。社労士試験を受験予定の人はもちろん、試験を受けるつもりのない人でも、参考になることがある気がします。
まずは、簡単に社労士試験の概要を見てみます。以下の通りです。
マークシート方式
選択式 試験時間 80分 8科目各5問
択一式 試験時間 3時間30分 7科目各10問
足切りライン
選択式 各科目3点以上 択一式 各科目4点以上(ただし正答率により救済措置がある場合がある。)
合格ライン
およそ7割の正解率で合格と言われている。
(第55回試験の場合であり、今後変わる可能性もあります。)
問題を解く順番の工夫
受験予備校や参考書によっては、触れられない場合もありますが、問題を解く順番は非常に大切だと思います。特に択一式の場合、時間不足になりやすいです。同じ実力でも、択一式で5点くらいは、メンタルによって容易に変化する実感です。あとで試験問題を見かえすとなんでこの問題を間違えたんだろう、と思うことがあります。5点違えば合否を左右する可能性も高いです。
択一式の試験時間、3時間30分で7教科を解くとなると、1教科に30分かけて問題を解く人も多いと思います。そして、問題の順番通りに解くと、最後の国民年金の問題10問を残り30分で解くことになります。残り10分でマークシートにマークもしなければいけない、見直しもしたい。この状況がメンタル的にきついです。時間がギリギリしかないと普段であれば解ける問題すら解けなくなります。問題を読んでいても脳に入ってきません。1科目30分は時間のかけすぎです。
そこで、自分は、各科目25分 見直し35分 と決めました。
国民年金 13:20~
厚生年金 13:45~
・・・
・・・
一般常識 15:50~
見直し 16:15~
と決めて、試験開始直後に、問題用紙の表紙に、メモとして書くことに決めました。例えば、
国 13:20~
といった具合です。
労働系の科目は年金の科目より、試験の実施年による難易の差が大きい傾向があります。そこで時間と点数の読みやすい年金の問題から解くことにしました。4科目やったところで15:00が折り返しの目安です。未回答があっても次の教科を解き始めます。
選択式を解く順番も択一式と同じにしました。
何をスルーするか
そして、1科目10問を25分で解くには、スルーする問題を決めないといけません。択一式の70問のうち、基本問題35問、応用問題20問、難問は15問程度と言われています。どんな問題をスルーするかの選球眼がとても大切です。一目で難問と分かる、長文問題、個数問題や事例問題等は、スルーすることに決めました。スルーしても見直し時間に解くこともできます。
また、問題を解くたびに、親問題文の左上に
問題を解き始めた時刻
をメモしました。1問に時間をかけすぎない為です。つい夢中になって時間を忘れて問題を解いてしまうと、試験では命とりです。また、各選択肢の左側に
□ カタイ まず、間違っていない問題
△゜ 多分これ
? 全くわからない
をメモしました。1科目の自己採点を出して、自己採点の低い順から見直しを行うためです。
そして、自己採点結果は、問題文の表紙の各科目のスタート時刻の右側にメモしました。例えば、国民年金の科目で□の印が8個あれば、8点は堅いわけです。その場合
国 ≧ 8 13:20~
厚 13:45~
・・・
といった具合です。これにより、現時点で合格にどのくらい近いのか、あとどのくらい点数が必要なのか、が大まかですが把握できます。見直し時間に優先して見直す科目も決められます。ある程度の見通しが立つと、メンタル的にも良い効果をもたらします。また、次のようなメモも残しました。
スルー スルーした問題
×× 絶対×
◎ 絶対〇
人は忘れる生き物です。見直しの時に一度読んだ問題をもう一度読まずに済みます。また、「絶対×」や「絶対〇」は見直しても結果が変わらないことが多いので、見直しを後回しにできます。
また、あらかじめ決めた、試験を解く順番や時間配分を試すために模擬試験を受けることをお勧めします。いくつかの社労士予備校で模擬試験を実施しており、自分も合格した年は、3回くらい受けました。今の時期なら、今年8月の受験生向けの模擬試験の申込も間に合うと思います。
普通に生活しているとつい忘れがちですが、人生の時間は限られています。情報も世の中にあふれています。何をスルーするか、どんな情報をスルーするか、その選択眼を磨くことはやはり、大切だと思います。