歩合給でない場合の月給制における割増賃金の算定基礎単価について

今回は、 歩合給でない場合の月給制における割増賃金の算定基礎単価について です。

目次

  1. 月給÷その月の所定労働時間=時給
  2. 月によって所定労働時間が異なる場合
  3. 1年間に働かせることができる上限時間

月給÷その月の所定労働時間=時給

時間外及び休日の割増賃金については、労働基準法37条1項の規定により、通常の労働時間または通常の労働日の賃金の計算額の2割5分以上5割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならないとされています。

そして、この通常の労働時間または通常の労働日の賃金の計算額は、月給の場合、その金額をその月における所定労働時間数で除した金額とされています。

月給÷その月の所定労働時間=時給

となります。

月によって所定労働時間が異なる場合

ただし、月によって所定労働時間数が異なる場合には、1年間における1月平均所定労働時間数を使います。

2月は28日しかありませんし、曜日によって休日を定めている会社の場合、ほとんどの会社では、月によって所定労働時間が異なります。

その場合は、1年間における1月平均所定労働時間数で割ることになります。

1ヵ月平均所定労働時間数は、

1ヵ月平均所定労働時間数 = 年間の所定労働時間数 ÷ 12

で計算します。

1年間に働かせることができる上限時間

1週間の法定労働時間は原則として40時間が上限です。

1年は365日ですので、365 ÷ 7 × 40 = 2085.71…が1年間に働かせることができる法定の上限時間となります。

1日の所定労働時間が8時間、週休2日の会社があったとすると、

年間休日104日の場合、(365日 – 104日) × 8時間 = 2088時間

となり、法定の年間上限を超えてしまいます。

つまり、年間休日104日とするなら、所定労働時間8時間未満の労働日がない場合、違法ということになります。

また、すべての労働日を1日8時間労働とするなら、最低でも年間105日の休日が必要となります。

( 365日 – 105日 ) × 8時間 = 2080時間

年間105日の休日の場合、2080時間 ÷ 12月 = 173.33 時間が1月平均の所定労働時間となります。

ここまでの計算でわかる通り、割増賃金の算定基礎単価を正しく計算するためには、年間の休日を定めることが必要です。

また、曜日を基準に休日を決めている場合、年間の休日数は毎年変わる可能性があり、算定基礎単価の計算は毎年行う必要があることもわかります。

割増賃金の算定基礎単価は、時間外、休日、深夜の賃金を計算する際に用いられます。

会社カレンダーを毎年作成することが、法律に基づく正しい賃金計算の上で必要不可欠であることがわかると思います。

なお、歩合給による賃金については、「出来高払給その他の請負制によって定められた賃金」という扱いになり、計算方法が異なります。

それについては、こちらの記事も参考になります。

今回は、 歩合給でない場合の月給制における割増賃金の算定基礎単価について 書きました。

自社の給与計算が、正しくされているか、改めて確認してみましょう。

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